紀州池田庄の春日神社
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春日神社の祭神について
2014年 4月 7日 V01-03
☆ …春日神社の祭神 … ☆
春日神社の紋章
(1)
武甕槌命
(たけみかづちのみこと)
別称として、建御雷之男神（たけみかづちのおのかみ）、布都御魂神（ふつのみたまのかみ）、
鹿島神（かしまのかみ）、建甕槌命。
神格は、剣神、武神、軍神、雷神。
(2)
経津主命
(ふつぬしのみこと)
別称として、伊波比主命（いわいぬしのみこと）、齋主神（いわいぬしのかみ）、
香取神（かとりのかみ）。
神格は、剣神、武神、軍神。
(3)
天児屋根命
(あめのこやねのみこと)
別称として、天之子八根命。
神格は、言霊の神、祝詞の祖神。
(4)
比賣神
(ひめのかみ) …比賣神は、祭神の妻を指し天児屋根命の妻である。
別称として、比咩大神（ひめのおおかみ）。
神格は、聖母神。
春日大社に祀られる比賣神は、天児屋根命（あめのこやねのみこと）の妻の
天美津玉照比賣命（あめのみつたまてるひめのみこと）である。
大日?貴尊（おおひるめのむちのかみ）を比売神としている神社もある。
(5) 若宮
天押雲命
(あめのおしくものみこと)天児屋根命の子供である。
別称として、天押雲、天忍雲根命、天忍熊根命、鹿島押雲、春日若宮。
神格は、水を司る。
末社 二社
(6) 雨宮：御神体の
罔象女神
(みずはのめのかみ)
別称として、水波能女神（みずはのめのかみ）、弥都波能売神（みづはのめのかみ）。
神格は、水の神、井戸の神、肥料の神。
(7) 八王子：御神体の
天忍穂耳命
(あめのおしほみみのみこと)
別称として、正哉吾勝勝速日天之忍穂耳命（まさかあかつかつはやひ あめのおしほみみのみこと）
神格は、稲穂の神、農業神。
別社 六社（廃寺の神宮寺）
(8) *0 牛頭天王(ごずてんのう)別名：素戔嗚尊(すさのおのみこと・健速
須佐之男命
)
別称として、素戔嗚尊(すさのおのみこと)、健速須佐之男命、祇園さま、天王さま。
神格は、農業の神、防災除疫の神、歌人の神。
(9) *1
天照皇大神
(あまてらすおおみかみ)
別称として、大日?貴神(おおひるめのむちのかみ)。
神社により、大日女尊(おおひるめのみこと)、大日霊(おおひるめ)、大日女(おおひめ)がある。
神格は、太陽の神。
(10) *2 倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
別称として、宇迦之御魂神、
稲荷神
(いなりしん)。
神格は、稲の精霊の神、食物神、五穀豊穣、諸産業繁盛の神。
*3 埴安媛命(はにやすひめのみこと) (土の神）
*4 少彦名命(すくなひこなのみこと) (穀物の神）
*5 大己貴命(おおなむちのみこと) (農業の神、別名：大国主命(おおくにぬしのみこと)）
(11)
辨財天大神
(べんざいてんおおかみ)
別称として、市杵嶋姫。
神格は、水神、農業神、芸能の神、海上交通安全の神。
※東三谷に在った大字寿格社辯才天神社を、明治43年4月18日(1910.4)合祀したと云われている。
【勧 請】かん‐じょう〔クワンジヤウ〕［名］(スル)
１ 神仏の来臨や神託を祈り願うこと。また、高僧などを懇請して迎えること。
２ 神仏の分身・分霊を他の地に移して祭ること。「熊野権現(くまのごんげん)を―する」
☆ 神々の意味 ☆
※．春日大社の春日神 … （１）～（４）の春日神＋若宮の（５）
(1) 武甕槌命（たけみかづちのみこと）
タケミカヅチ命は、総本社の鹿島神宮（茨城県鹿嶋市）の祭神で、記紀神話の男神で、
イザナギ命が火の神カグツチの首を斬り落としたときに流れ出した血から生まれた剣の神として登場する。
タケミカヅチ命は、中臣氏の守護神として、
春日大社を創建すると鹿島神宮から鹿島神を勧請して、一族の氏神とし第一神として、祀った。
(2) 經津主命（ふつぬしのみこと）
フツヌシ命は、総本社の香取神社（千葉県佐原市）の祭神で、記紀神話の男神で、高天原のアマテ
ラス大神の命を受けて「天孫降臨」に先立ってタケミカヅチ命とともに出雲国に降り、
オオクニヌシ命と交渉して国譲りを成功させたとされている。なお、なぜ二神が同一神とされ
るほどに親しい関係にあるかといえば、それは同じ剣(布都御魂)の神霊を別々の有力氏族が
守護神として信仰したからである。
布都御魂を祀る石上神宮が物部氏の武器庫だったとされることから、経津主神も本来は物部氏の
祭神だったが、後に擡頭する中臣氏の祭神である建御雷神にその神格が奪われたと考えられている
(3) 天兒屋根命（あめのこやねのみこと）
アメノコヤネ命は、天岩戸神話に登場する神々の一神で祝詞の神である（日本神話）。
中臣氏の遠祖で言霊(ことだま)の神のコゴトムスビ神の子とある（日本書紀）。
この神を祭神とする枚岡神社（東大阪市）が古社の一つである。
その社伝によると、神武天皇が大和に建国したときに、
侍臣の天種子命（あめのたねこのみこと）(アメノコヤネ命(中臣氏の祖神)の孫）に命じて
アメノコヤネ命を祀らせ、国土平安の祈願をしたのが始まりで、
のちに藤原氏によって春日大社に勧請され、比賣神（ひめのかみ）と合わせて、
春日神（春日四所明神）となった。
(4) 比賣神（ひめのかみ）
比売神は、神道の神である。神社の祭神を示すときに、
主祭神と並んで比売神（比売大神）、比咩神などと書かれる。
これは特定の神の名前ではなく、神社の主祭神の妻や娘、あるいは関係の深い女神を指すものである。
主祭神と並んで（主祭神の場合もある）ヒメノカミと示されているのを見かける。
一般には、比売＝女神で、彦神（男性神）の配偶神と理解される。
春日大社のヒメノカミは、天兒屋根命の妻の天美津玉照比売命（あめのみつたまてるひめのみこと）とされる。
一説にはアマテラス大神（大日?貴神(おおひるめむちのかみ)）ともいわれる。
(5) 若宮 天押雲命（あめのおしくものみこと）
アメノオシクモ命は、天御中主尊を大祖神とし、天児屋根命の子供で、天種子命を子供とする神である。
中臣鎌足（改姓して藤原鎌足）の祖神である。
末社 二社
(6)雨宮：御神体の罔象女神（みずはのめのかみ）
ミズハノメ神は、人間の前に現れる時は、みめうるわしい乙女の姿をしている、
水の清らかなイメージの女性神である。イザナミ命の尿から生まれた神とされている。
川から水を引き、田を潤し、糞尿と水にて稲を生育させるように、
毎年、変わりなく田圃に水が運ばれる事を願ったのである。
(7)八王子：御神体の天忍穂耳命（あめのおしほみみのみこと）
方位には、東西南北の四方位と東北、東南、南西、西北の四方位をあわせて八方とすることは
よく知られている、各々に王子がいますが、神仏分離の時に、
天照大神の子供の５男と素戔嗚尊（すさのおのみこと・健速須佐之男命）の
３女で八王子とされた中の天照大神の子供の天忍穂耳命である。「立派に実った大きな稲穂で、
実るほど頭を垂れる稲穂」で天降る若々しい稲霊といわれている。
(+)牛頭天王（ごずてんのう）
牛頭天王は、祇園さま（別名：素戔嗚尊(すさのおのみこと･健速須佐之男命)のことで、
八岐大蛇退治で有名な日本神話の中のヒーローで、インドの祇園精舎の守護神のことです。
その姿は一定していませんが、牛頭を頭上に戴くことは共通していて、
全国の八坂、島津、氷川と神社の祭神として祀られている。
神格は、農業神で、疫病や農作物の害虫やそのほか邪気を払い流し去る神として、古代より定着していた。
『古事記』によれば、神産みにおいてイザナギが黄泉の国から帰還し、
日向橘小門阿波岐原（ひむかのたちばなのをどのあはきはら）で禊を行った際、
鼻を濯いだ時に産まれたとする。『日本書紀』ではイザナギとイザナミの間に産まれたとしている。
(+)天照皇大神（あまてらすおおかみ）
日本を代表する太陽の女神であり、日本神話では、太陽を神格化、光り輝く女神（日の神）として、
八百万（やおよろず）の神々の故郷である、天上界の高天原（たかまがはら）を治める、
最高司令神として君臨する。伊勢の皇大神宮（伊勢神宮の内宮）に主神として祀られ、
伊勢講として広く家庭の神棚にも祀られている。
(+)稲荷神（いなりのかみ）
宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)は、稲の精霊を神格化した神である。
宇迦(うか)は食(うけ)と同じ意味で食物をさし、基本的な性格は、五穀･食物をつかさどる神である。
ふだんは稲荷神として活躍し、「お稲荷さん」と呼ばれて親しまれている。
(+)辨財天大神（べんざいてんおおかみ）
弁天は、古代インドにおける川の神(女神)で、サラスヴァティといい、水神、農業神として崇拝されたという。
仏教の守護神として日本に入ってきた当初は、8本の腕に宝珠･剣･弓矢･金剛杵等を持った姿であったが、
鎌倉時代になると2本の腕で膝を立て琵琶を弾く姿が一般化し、芸能の神様ともいわれるようになった。
神道では、市杵嶋姫が弁財天とされた。
また、弁天は神仏習合して、神道では、天照大神との誓ひの際に
須佐之男命の剣から生まれた三女神(宗像三女神=海上交通安全の神)、
特に、そのうちの一人、市杵嶋姫(いちきしまひめ)を弁財天として祀る。
---------☆--------＜参 考＞------------------☆-----------------------
１． 春日神社（かすがじんじゃ） … 和歌山県神社誌
(1) 健御賀豆智命
(2) 天児屋根命
(3) 経津主命
(4) 大日女命
(5) 天押雲命
(6) 天照皇大神
稲荷大神・辨財天大神・八幡大神
若宮王子社・八王子大神・須佐之男命
２． 春日社 … 紀伊國名所圖會
３． 春日大明神 … 紀伊續風土記
４． 春日神社 … 池田村史
５． 春日大明神 … 打田町史
６． 春日大社の春日神
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2014/04/04
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